お食い初めの儀式 地域ごとの違い

お食い初めの儀式は各地でお料理の内容ややり方が変わってきます。みなさんの地域はどんな風習があるのでしょうか?
各地域の特徴をご紹介します。

北海道・東北地方

北海道や東北地方では、お赤飯を炊く時に小豆ではなく甘納豆を使ってご飯を炊く家庭が多いそう。
甘納豆で作ったお赤飯は小豆のお赤飯より甘いのが特徴。
また、寒さの厳しい時期の外出を避けて、お宮参りとお食い初めを一緒に行う風習があります。
岩手県ではかつて武将が戦に行く前に食べたと言われるアワビを使うことがあるそうです。

関東地方

飯椀(赤飯)→お吸い物→飯椀(赤飯)→鯛→飯椀(赤飯)→お吸い物
この順番でひと口ずつ食べ物を食べさせるまねをします。これを3回繰り返します。
魚は鯛を使うことが一般的。
歯固めの石を、お宮参りの神社で頂きその後お返しするという地域も多いようです。

愛知

煮物に丸くくりぬいた白いはんぺんを入れるという習慣があります。
その他は全国の一般的なやり方で行うそうです。

関西地方

香の物に梅干を用意したり、歯固め石の替わりにタコを用いる方が多いようです。
鯛の代わりに尾頭付きのホウボウを使うことがあります。
ホウボウも鯛同様赤い魚。赤い色は魔除けや邪気を祓うと言われています。
「頭の骨が硬くなるように」「夜泣きをしないように」といった願いが込められています。

京都

京都では、「お食い初め」のことを「食べ初め(たべぞめ)」と言います。
食い延ばしと言って生後120日以上に儀式をします。
お食い初めを伸ばすことで赤ちゃんが長生きできると言われているのです。

香物には梅干を準備します。
これはしわがたくさんできるくらいに長生きしてほしいという願いを込めています。
他にも汁物には良いご縁に恵まれるように、蛤を用意したり紅白なますに蛸が入った酢の物など、縁起の良い食べ物が並びます。

赤飯→お吸い物→赤飯→鯛→赤飯→お吸い物→赤飯→煮物→赤飯→お吸い物→赤飯→酢の物→赤飯→お吸い物→赤飯→香物の順番で食べさせるまねをします。

大阪

大阪のお食い初めは、生後100日目に行います。
歯固めの石のかわりにタコを使います。
これは多幸な人生であるように、また蛸の吸盤のように整った歯が生えてきますようにという願いが込められています。

九州地方

博多のお食い初めでは、漆塗りの器ではなく「ぽっぽ膳」という器を使用します。
「ぽっぽ膳」とは、白木を曲げて底を付けた博多曲物と言われる器のこと。
これは子どもの健やかな成長を願うもので、七五三のお祝いにも使われています。

それぞれの地域の代表的な特徴をご紹介しました。
パパとママの出身地が違う時は、お互いの親に聞いてみると用意する食材が違った!
なんて事もあるかもしれませんね。
違いを楽しみながら家族で相談して素敵なお食い初めの儀式を行ってくださいね。

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