世界の百日祝い ヨーロッパ編
前回は中国・韓国・台湾の百日祝いをご紹介しましたが、ヨーロッパでは基本的に百日祝いが存在しません。
ですが、お食い初めと同様に赤ちゃんの生誕を祝福したり、将来の幸せを願う風習は祝うタイミングは異なるものの存在します。
お食い初めに似た海外の風習 -ヨーロッパ編-
ブルガリア
ブルガリアでは、赤ちゃんが生まれて40日目の記念日に、「ポガチャ」というパンを作ります。
生後40日目に教会へ行き、女性と子供を集めパーティーを開き、赤ちゃんの幸せを祈るのですが、そのパーティーで食べられるのが、ポガチャ。
ヨーグルトで有名なブルガリアなだけあって、ポガチャにもヨーグルトが入っています。
また、洗礼式や結婚式などのお祝い事にも、ポガチャが作られます。
フィンランド
世界幸福度ランキングが1位の常連なことで有名なフィンランドですが、これから出産を迎える妊婦さん全員に政府から「フィニッシュベイビーボックス」というダンボール箱が無償で贈呈されます。
その中身は、ベビー服、よだれかけ、毛布、おもちゃなど育児に必要なものがたくさん。
また、ダンボール箱そのものもベビーベッドとして使えるようになっています。
お祝いの儀式とは少し違いますが、「生まれてくれてありがとう」という意味がこのボックスに込められている点では、その国ならではの大切な文化になっています。
イギリス
かつてイギリスでは、生まれて間もなく行う命名式の際に、スプーンを使ってお食い初めに似たことを行っていました。
裕福な家庭では銀製、そうでない家庭では木製のスプーンを用いており、このことから「食べ物に困りませんように」という願いを込めて銀のスプーンをプレゼントする風習が生まれました。
現在ではお食い初めに似た儀式は行われていないものの、スプーンをプレゼントする風習はヨーロッパ各地に広まっています。